町内会の集会所の使用料の決め方と管理|料金表の例と会計の注意点
文・合同会社SBGG
集会所の使用料は、会館の電気代・修繕・保険などをまかなうための大切な収入です。一方で、金額の根拠があいまいだったり、受け取りの記録が鍵当番の手元のメモだけだったりすると、総会で説明しにくくなります。
この記事では、使用料の決め方、料金表の例、現金の受け取りと記録、会計の注意点をまとめます。
使用料は維持費から考える
使用料を決めるときは、まず会館を1年間維持するのにかかる費用を書き出します。
| 費用 | 内容 | 見積もりの例 |
|---|---|---|
| 光熱水費 | 電気・ガス・水道の基本料金と使用量 | 12万円 |
| 保険 | 火災保険・施設賠償責任保険 | 3万円 |
| 清掃・消耗品 | トイレットペーパー・洗剤・ごみ袋 | 2万円 |
| 修繕の積み立て | 屋根・空調・畳の張り替えなどに備える | 10万円 |
| 鍵・設備 | キーボックス・備品の更新 | 1万円 |
この例では年28万円です。このうち会費でまかなう分と、使用料でまかなう分を分けて考えます。会員の利用は会費で負担しているとみなして無料にし、会員外の利用や冷暖房など使った分だけかかる費用を使用料でいただく、という考え方が多く見られます。
料金表の例
| 区分 | 会員 | 会員外(地域の団体) | 会員外(個人・その他) |
|---|---|---|---|
| 午前(9〜12時) | 無料 | 500円 | 1,000円 |
| 午後(13〜17時) | 無料 | 500円 | 1,000円 |
| 夜間(18〜21時) | 無料 | 700円 | 1,400円 |
| 冷暖房(1区分) | 200円 | 200円 | 300円 |
| 調理室 | 300円 | 500円 | 1,000円 |
営利目的の利用を認めるかどうか、認めるならいくらにするかも、使用規則に書いておきます(使用規則のひな形)。料金表を変えるときは、規約・使用規則の定めに沿って役員会・総会で決めます。
会員外への貸し出しの収入が多くなる場合は、税務の扱いが問題になることがあります。法人格を持つ認可地縁団体かどうかなどでも変わるため、市区町村の担当課や税務署に確認してください。
現金で受け取るときの記録
集会所の使用料は、鍵を受け取るときに現金で払うのが一般的です。トラブルを防ぐため、次の4つを記録します。
- 受け取った日
- 受け取った人(鍵当番・役員の名前)
- 金額と内訳(区分・冷暖房など)
- どの予約の分か(日時・部屋・団体名)
受け取った現金は、鍵当番の手元に長く置かず、月に1回など決まった日に会計へ渡します。受け渡しのときに、記録の合計と現金の額を2人で確かめます。
未払いを防ぐ工夫
- 承認のときに金額を伝える:「午後1区分+冷暖房で700円」のように、払う額を先に知らせる。
- 払う場所とタイミングを決める:鍵を受け取るとき、または鍵を返すとき。
- 未払いの一覧を毎月見る:予約と受け取りの記録が同じ場所にあれば、払われていない予約がすぐ分かる。
- 取り消しの決まり:前日までの取り消しは無料、のように決めておくと、当日のキャンセルでの揉めごとが減る。
総会の資料にする会計の注意点
使用料の収入は、会計報告で「会館使用料収入」のように独立した科目にすると、会館の収支が分かりやすくなります。月ごとの件数と金額を一覧にしておけば、そのまま総会の資料に使えます。
| 月 | 利用件数 | うち会員外 | 使用料 | 未払い |
|---|---|---|---|---|
| 4月 | 18件 | 5件 | 3,700円 | 0円 |
| 5月 | 22件 | 7件 | 5,200円 | 500円 |
| 6月 | 20件 | 6件 | 4,400円 | 0円 |
使用料を見直すときの手順
- 1年分の維持費と使用料の収入を並べ、どれだけ会費で補っているかを確かめる。
- 利用の記録から、区分ごと・会員外の利用の件数を数える(よく使われる区分、ほとんど使われない区分が分かる)。
- 近くの集会所・市区町村の施設の料金を調べる。大きく高いと会員外の利用が減り、安すぎると予約が取りにくくなる。
- 改定案と根拠(維持費・利用の件数)を役員会でまとめ、規約の定めに従って総会などで決める。
- 新しい料金表を会館に掲示し、回覧で知らせる。予約システムの料金も、施行日に合わせて変える。
根拠を数字で示せると、値上げでも値下げでも納得を得やすくなります。そのためにも、日々の受け取りの記録を正確に残しておくことが大切です。
キャッシュレスは必要か
会員外の利用が多い集会所や、遠方の団体の利用がある集会所では、キャッシュレスで先に払ってもらうと、現金の受け渡しが減ります。決済には手数料がかかるため、手数料を自治会が負担するか、キャッシュレスを選んだ方の負担にするかを決めておきます。
市区町村が所有し、使用料が公金になる集会所では、受け取り方に決まりがあることが多いため、キャッシュレスを使わず、現金の受け取りの記録だけにするのが安全です。
KYOYO 集会所では、受け取った日と受け取った人を記録し、月ごとの CSV を出せます。キャッシュレスは任意で、選んだ方だけがサービス料を負担します。デモ で記録の画面を確かめられます。
出典・参考
法令・公的な資料は、記事の公開日・更新日の時点で確認したものです。個別の判断は、規約・契約の内容とあわせて専門家にご確認ください。